5thライブ感想

完全に自分用のメモ。

 

ラブライブ!サンシャイン!! Aqours 5th LoveLive! ~Next SPARKLING!!~

 

感想。

 

卒業式でしたね。

 

 

劇場版の文脈から別れとか変化をベースにしたライブになるとは覚悟していたのですが、心も身体もひたすらにしんどい。波が砂を攫っていく静かな喪失感というか虚脱感というか、心に穴が開いている感覚が立体的過ぎてただひたすらに悲しかったです。

なんでこんなにも悲しかったのかというと、たぶん理由は2つあって、5thライブが

  1. Aqours9人に閉じたものであったこと
  2. 「シンクロ」スタイルを超えたこと

を悟ってしまったからだと思います。

感想なんて「しんどい」の一言で済ませておいてあとは言葉にできない気持ちを想い出の片隅にとどめておくのが正解なのかもしれないですが、このまま心を削って忘れていくのも嫌なのと、すわわぐらむで心が励起したので陳腐化を恐れず記事に残しておこうと思いました。

 

Aqours9人に閉じたものであったこと

いつもの「Main theme of Lovelive! Sunshine!!」で始まらず、「梨子の想い、千歌の想い」(?)でしんみりしたキャラ紹介から始まりました。

MCと発表が極力排除された5thライブ。今回の5thライブは、劇場版で一区切りとなった物語のライブ、卒業式、あるいは通過儀礼がコンセプトだったように思います。それもアニメの3年生の劇中での卒業だけでなく 、1,2年生含めてAqours9人のアニメのストーリーからの解放に別れを告げるための儀式。

Twitter実質ファイナルライブというワードをちらほら目にしましたが、まさにその通りだと思います。アンコールに配置されたユニット卒業ソング3曲からもう絶対卒業するマンの意志を感じました。

 

そしてまたダブルレインボーの話になってしまうのですが、自然界では時として2重の虹が架かることがあります。

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普段見えている光の強い虹は主虹といって赤色が外側、紫色が内側のスペクトルになるのですが、太陽光が強いと主虹の外側に副虹が架かりダブルレインボーになることがあります。副虹のスペクトルの色順は主虹の逆順になります。

 

で、このダブルレインボーはハワイとかではよく発生するらしいのですが、ハワイでは『卒業』と『祝福』という意味が込められているらしいです。

『卒業』は「あなたのこれまでの頑張りを労う」という意味を、

『祝福』は「これからあなたに幸せが訪れる」という意味を持っています。

ダブルレインボーには、「今までよく頑張りました。これからあなたは新しいステージへ行くことになります。いいことがあります、大丈夫」という意味があるらしいです。

ダブルレインボーじゃん。。。

上にかかってる虹、僕道の時は普通に赤色が外側の主虹の配色だったのにネクスパの時だけダブルレインボーにしてました。

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ネクスパの時に九段の虹の階段を昇って「Over the Rainbow」を物理的に再現するのもヤバかった。5thのキービジュアルを思い出します。

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「Next SPARKLING!!」自体が「WONDERFULSTORIES」と対をなす副虹の曲ってのも前の記事に書いた通りです。

 

ライブタイトル「Next SPARKLING!!」やライブでの演出が示す通り、ダブルレインボーすなわち「卒業」と「祝福」をテーマにしたライブだったというように感じました。この卒業をテーマにした5thライブそのものがAqours9人に閉じたものだと感じた理由は3つあって、

①MCや告知を排除したものであったこと

②ファンにまで卒業を強制するものではなく「Aqoursはここで一旦一区切りで卒業するけど、ついてきてくれますか?」のような問い掛けを投げているように思えたこと

③そしてAqoursの卒業をファンが見守る構図にした方が美しいと個人的に思ったことが理由です。

4thのように完全に10人目に向けたメッセージをテーマにしたライブではなく、見守っててください的な。極論を言ってしまえば、4thは10人目がいないと成り立たなかったけれど、5thは10人目がいなくてもAqours9人さえいれば成り立っていたのだと思います。AqoursSaint Snowラブライブ決勝延長戦のように。特にネクスパ前の円陣はカメラも入り込めず誰もその表情を見ることができない、閉じたものとして象徴的だったのかなと思います。

客席がブチ上がった2曲目スリワンもファン向けというよりは、僕道→スリワン→青ジャン→スカジャという、「道と旅」繋がりのセトリの意味合いが濃かったのかなーと。Daydream Warriorを入れてくださったご慈悲は一生忘れません。あとアンコールで客席に架かった虹については敢えて言及しません。その場にたまたま居てアドリブで合わせただけの私が美談として語るのは無粋だと思いますので。

 

「シンクロ」スタイルを超えたこと

4thでの「想いよひとつになれ」がメディアにも取り上げられ、「シンクロ捨てた」という認識が広まったというか、表面化したというか。5thライブでシンクロを超えたと思った点が以下の2つです。

  • Hop? Stop? Nonstop!を私服ではなくオリジナル衣装で演じたこと
  • キセキヒカルをやらなかったこと

 

Hop? Stop? Nonstop!を私服ではなくオリジナル衣装で演じたこと

Aqoursがこれまでオリジナル衣装を出してきたのは、2ndでの円盤特典学年曲「空も心も晴れるから」「G戦場のシンデレラ」「Waku-Waku-Week」と、3rdでの円盤特典ソロ曲9種。アニメーションで衣装があるのに敢えて異なるオリジナル衣装を出してきたのは今回が初です。

ここもシンクロ云々というよりは、逃走瞑想メビウスループ→予測不可能Drivingというある意味逃避行の流れを綺麗に繋げるためでしょうか。連続してやる方が綺麗だし衣装を着替える暇がないのも分かりますが、逆に言えば思いつく理由がその程度しかない。私はてっきり9人がカバンを空にぶん投げて「Hop? Stop? Nonstop!」が始まると勝手に思っていました。シンクロよりも踊りやすさ重視とか、合理的で総合的な判断があったのだと思います。

 

キセキヒカルをやらなかったこと

シンクロを捨てたといえば、今回やらなかったキセキヒカル。尺的にはやる余裕があったはずなので、やる理由よりやらない理由の方が強かったという様に理解です。

キセキヒカルをやらなかった理由として思い当たるのは4つ。

①加藤達也さんと浦の星交響楽団の不在により4thよりも演出力が低下したものになること

②3rd福岡と4thで演じているため今回やらなかった君ここ同様にやりすぎと判断されたこと

③劇場版との切り離しすなわちシンクロを捨てるという明示的なメッセージとして敢えてOTNRに置き換えたこと

④そして最後が劇場版BD特典曲の存在

 

5thが終わってしまった一方で、私は劇場版はまだ完全には終わっていないと思っています。その理由が劇場版BD特典曲の存在です。なんでわざわざオリジナルソングを追加したの?今からお前を殴るって言ってるようなもんだよね。どう考えても劇場版のメッセージの延長でヤバい曲くるでしょ。

下は、劇場版と5thはシンクロしていない別物ということを表したかった図。

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2018年5月18日にキセキヒカルの視聴動画が公開されてから約1年が経ち、キセキヒカルと同時に視聴動画が公開された卒業ソングも遂に披露され、アニメ2期の円盤が2018年6月22日に発売されてからちょうど1年が経ちました。

個人的にも色々あったこの1年、Aqoursは3rdライブで度重なる衣装チェンジとかバク転とかシンクロの限界に挑んでいましたけど、4thライブのAqours Shipはそもそもアニメには登場してないし、劇場版では空白になっていたNext SPARKLING!!の終わり方だって5thライブでは再現というかAqoursらしさを模索して挑戦していたように思えます。

劇場版では「変化」に対してどう向き合っていくのか、ということを意識しました。

*引用:http://gs.dengeki.com/news/127028

劇場版のテーマにもある通り、Aqoursにとってもキセキヒカルリリース前後からのこの1年の内的な変化は大きかったと思います。

今のAqoursのスタイルを「シンクロを捨てた」というよりは、「シンクロを超えた」という意味で「超現実」という風に私は呼んでいます。超現実でググるシュルレアリスムとかが出てきて、思いついたことをそのまま描写するという絵画技法がその言葉の定義になるみたいです。このような心象風景の具現化とは少し違うのですが、AqoursのライブはOver the Reality、現実を超えた現実を創るという意味で「超現実」というワードが私にとってしっくりきています。

 

まぁ超現実とかシンクロ捨てた云々は正直どうでもよくて、では真実は何かというと、正月のCDTVでキスマイ宮田さんが仰っていた言葉が全てなんですよね。

 

「アニメを忠実に再現しようという彼女たちの熱い気持ちが込められた作品、それがラブライブ!サンシャイン‼︎」

 

それは絶対消えないものだから。

 

最後に

メモなので特にオチはありません。いやなんか書こうかとも思いましたが、5thライブの前と後で比べた時に、私がやるべきこと自体は何も変わっていないので。